習近平の面目丸つぶれ、ペロシ訪台は第4次台湾危機の始まりなのか?
米国への恫喝は空回り、失敗に終わった戦狼外交
先週、本コラム(「米中軍事衝突の引き金に? どうなるペロシ米下院議長の台湾訪問」)でも取り上げたナンシー・ペロシ米下院議長の台湾訪問団が、8月2日現地時間午後10時44分、無事に台北市の松山空港に到着した。おそらく多くの人たちが「フライトレーダー24」でペロシ搭乗機を追い、ネットの中継でその無事到着を確認してホッとしたことだろう。
ペロシはグランド ハイアットで一晩宿泊し、8月3日午前、立法院(議会)を訪問し、蔡其昌副院長と会見。続いて総統府を訪問し蔡英文総統と会見した。午後は国家人権博物館(白色テロ景美紀念園区)の訪問などをしたあと、現地時間午後5時頃、19時間の滞在を終えて次の訪問地に向かった。
1997年の野党のギングリッチ下院議長(共和党)の訪台がわずか3時間だったことと比べると、この訪台の政治的意義は決して小さくない。
これまでにない米国への恫喝を繰り返した中国
ペロシ訪台について、中国は恫喝発言を繰り返し、思いとどまるように米国に圧力をかけてきた。7月28日には習近平自身がバイデン大統領とのオンライン会談で「火遊びをすれば自分も燃える」と恫喝した。
だが、ペロシは現職の下院議長であり、大統領と言えども立法の府のトップの行動を制限することはできない。ペロシは国防省からそのリスク説明を十分に受けたうえで訪台を決断し、米軍はペロシ護衛のために万全の対策をとった。
中国外交部の戦狼(攻撃的に相手を威嚇する)外交官の趙立堅は8月1日の記者会見で「解放軍も座視してはいない」「我々は刮目して待つ」と恫喝してみせ、2日には外交部として声明を出し「火遊びをするものは自らを焼く」「一切の責任は米国と台湾独立派分裂勢力の責任だ」と繰り返した。(引用ここまで)

要するに張り子の虎だったのである。
中国の弱さがありありと出てしまった。
アメリカはまだ中国に対する幻想が抜けきれていない。
過剰に中国を評価してしまう。
太平洋を隔てるとそういうものなのかもしれない。
中国のカントリーリスクとはそんな大層なものではない。
中国人は金さえ貰えればそれでいいのだ。
いざとなればアメリカ軍とまともに戦えるわけがない。
中国とは遥かな昔からそういう国なのである。
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